茨城町住民の方に根ほり葉ほり聞いてみました!(第36回下石崎前谷区)
茨城町住民の皆さんの所におじゃまして、お話をうかがい、区ごとの特徴をご紹介します。
「移住に興味がある方」「まさに今!移住思案中の方」「茨城町は知らないけれど、お時間の許される方」
ちょっと覗いてみてください。インタビューにご協力いただいた方に次の区の方をご紹介いただくリレー形式で90の区(行政区)を順にご紹介したいと思います。
(「桜の郷ひがし台区」新規設立の為90区に変更になりました。)
第36回 下石崎 前谷区(しもいしざき まえや く)
◇茨城県東茨城郡 茨城町下石崎(前谷)◇ 位置:水戸市に隣接 |
前谷区の方にインタビューしました!
地内風景 | 県道106号 長岡大洗線沿い | インタビュー風景 |
今回インタビューにご協力いただいたのは、(右)区長の櫻井保男さんです。
ひろうら田舎暮らし体験推進協議会会長の(左)清水勝利さんにも同席していただけました。
Q前谷区に住んでどのくらいになりますか?また普段はどんな生活を送っていますか?
櫻井さん:20代半ばから30代後半ぐらい迄は仕事の関係で町外に住んでいましたが、生まれも育ちも前谷区です。
教員生活を長年務め、近隣小美玉市にある小学校の校長を務めあげてからは、家庭菜園の傍ら、今年度から区長の仕事もさせていただいています。
家庭菜園では、にんにく、とうもろこし、キュウリにトマト、落花生に空芯菜(くうしんさい)等、色々手掛けてます。
「空芯菜」は茎が空洞の為、そう呼ばれていますが、別名「朝顔菜」とも言われ、小さな朝顔の様なかわいらしい花が咲き、食べては栄養価も高く、熱い夏を乗り切るには、もってこいの野菜です。
元々両親が農業をしていたので、作物の栽培に必要な環境は、だいたい整っていましたが、いたずらに来る動物との戦いには苦戦しています(笑)
朝早く起きて、二匹の猫と遊ぶのも楽しみの一つです。
清水さん:【過去記事】いばらきまち暮らし「町民の声」#01茨城町で「想像力」を養う(新しいウィンドウが開きます)
Q前谷区はどんな所ですか?住み良い点、不便を感じる点など教えてください。
櫻井さん・清水さん:昔から住んでる人が大半で、幼い頃から知っているので、ご近所さん達は、みんな親戚みたいな付き合いです。人間関係のつながりが強いのは、やっぱり住んで居ては心強いです。ゴルフに行ったり、カラオケをしたり、「健康講座」として、ウォーキングをしたりと、交流は絶えません。50代~80代と参加する人の年齢も幅広く、言わば人との繋がりが元気の素になっているのかもしれませんね。住むには最高ですよ。
ただ、不便な点は・・・やっぱり交通の便は課題です。公共バスが通らなくなって12年~13年位は経つでしょうか。
ここは茨城町の端っこで、水戸へ買い物に行く方が近く、車で10分位の距離には、スーパーや、外食店など、複合商業施設等ありますが、歩きで行くには難しく、運転が出来ない高齢者は家族の協力が不可欠になっています。
コミュニティバスみたいな、気軽に利用できる交通手段が出来ればいいですね~。
Q住民の方が思うアピールポイントがあれば聞かせてください。
櫻井さん・清水さん:アピールポイントは・・・
「人」・・助け合いの気持ちが強く、団結力がある。子供達に寄り添う風習がある。
「自然」・・水と緑に囲まれ、涸沼の恵みを受けた歴史ある土地。
「環境」・・腰を据え落ち着いて住み続けていける風土。
治安が安定している事もアピールポイントだと思います。
遊びにくるなら、サイクリングに、釣りやしじみ採り、近くには自然公園のキャンプ場も有るので、アウトドア好きの人にはたまらないと思いますよ!
《参考》
※ラムサール条約登録湿地涸沼HP↓
「スペシャルコンテンツ/2.涸沼サイクリングロードレポート」(新しいウィンドウが開きます)
※大涸沼漁業協同組合HP↓
「涸沼、涸沼川で釣りをする方へ」(新しいウィンドウが開きます)
※茨城町公式HP↓
Q土地柄自慢や恒例行事など、前谷区独特な所はありますか?エピソードなどあれば聞かせてください。
櫻井さん・清水さん:この辺りは、以前、多くの民宿等が営まれ、観光客や、釣り客がたくさん訪れていました。でも、東日本大震災以降は、漁獲量の減少や民宿の廃業等があいつぎ、地域の元気もなくなっていきました。そこで、この地域の環境を活かし、体験をしてもらう事で、なんとか活性化が図れないかと下石崎の有志が立ち上がったのが※「ひろうら田舎暮らし体験推進協議会」です。”観光”では味わえない体験を提供しています。
また、今から180年以上前。さかのぼれば江戸時代末期。私達が生まれるずっと前からの伝統行事「あんば祭り」があります。
山車は数隻の船をつなぎ合わせ船山車をつくり、それを涸沼に浮かべ、お囃子に合わせて、きつねやひょっとこ踊り等を披露します。
神輿は大人の男性でも結構な重さ。それを12人でかつぎ下石崎を一周します。途中かついだまま涸沼に入ったり!活気にあふれたあの空間は、独特なものがあります!
かつぎ手も年々歳をとってくるから大変ですよ(笑)ならではの課題はつきものですね。
ここ数年はコロナ渦の為中止が続き、2023年も中止が決定しました。一度取りやめると再開にはとても大きなエネルギーが必要です。また再開できるかなって少し不安です。
あとは・・そうそう!区内で今でもやっている「お月見泥棒」っていう・・田舎でよくある風習ってやつなのかなぁ。
十五夜の晩に子供達が「お供え物を盗むことを許された日」で、家の縁側あたり(自宅敷地内でもわかりやすい場所)に、お供え物(団子やお菓子等)を置きます。子供は月からの遣いとみなされ、盗まれた家では縁起がいいとか。盗られた家は豊作になるとか。子供達にとっても、盗ったお供え物を食べると健康でいられるとか。各土地によって諸説あるとは思いますが(笑)
「泥棒が来るから買い物に行ってこよう」なんて^^かわいい泥棒達の為に買い物へ出かけるのは、少し楽しいものです。
今は廃校になってしまった「広浦小学校」があった頃は、何かあれば小学校に集り、子供達とも交流がありましたが、通学はスクールバスだし、夕方は習い事だったりと、今の小学生は忙しいですからね~。泥んこになって遊ぶ子供達の姿は希少価値になってしまいました。
なので、こういった子供達との交流がもてる昔ながらの風習は大切にしていきたいと思います。
|
《前谷干拓地》 昭和2年干拓事業の推進により、 120ha(東京ドーム約25個分) の面積が着工となる。 同8年広大な水田が開かれ、その第1区 については、代表者の苗字をとって 「海東」第2区においても「平本」 の字名がつけられている。 |
《前谷公民館》 昭和59年に開館され、 区民の様々な活動の拠点として 利用されている場所。 平成20年度には宝くじ助成事業の 一環として施設整備も行われた。 カラオケシステムが導入される等、 更なる地域活動の活発化が期待される。
館内には、代々数々の競技会等で 勝ち取ったトロフィーが飾られている。 地域の団結力と活気が感じられる場所。
|
|
《環境整備》 高齢者クラブが中心となり活動。 県道沿いの花壇では季節ごとに 咲き誇る花々を楽しむ事が出来る。 6月頃から初夏にかけては マリーゴールド。 11月頃にはビオラ・パンジー・芝桜と 植え替えが行われ、 地域住民、車で通りすがる人達を 癒している。 区内の癒しスポットの一つ。 |
|
《ひろうら田舎暮らし体験推進協議会》 平成27年3月 下石崎地区の有志が地域活性化を図り設立。 農漁業体験と農家民泊を組み合わせる事で、 子供達の成長と心を豊かにする 「学べる体験」を提供している。 国内の修学旅行生を受け入れる一方、 海外からの学生を受け入れるなど インバウンドにも積極的に挑戦。 活動の範囲は下石崎地区全体から、 町全体にも広がっている。
※関東農政局 「ディスカバー農山漁村の宝」 選定地区取り組み概要資料 令和元年度 「豊かなむらづくり全国表彰事業」 農林水産大臣賞受賞むらづくりの動機、 背景資料より一部引用 ※左写真:イカダ乗り体験の様子 ※令和5年8月現在民泊受入休止中 |
|
《あんば祭り》 下石崎にある大杉神社の祭礼で、 町指定無形文化財。 疫病退散の神である稲敷市の 大杉神社の分霊を 祀った事が始まりとされ、 180年以上の歴史をもつ。 涸沼の水上に浮かぶ船山車が 登場する全国でも とても珍しいお祭。 下石崎の※5つの区と町商工会等が 中心となり、伝統を守り続けている。
※下石崎5つの区とは 「前谷区」「後谷区」「長洲区」 「遠西区」「台区」 |
※画像・・平成29年広報いばらき「広浦あんばまつり」より
Q最後に・・移住検討中の方へメッセージをお願いします。
櫻井さん・清水さん:「つなぐ」「ひきつぐ」「支える」
人との繋がりで日常の幸せを感じる事が出来る場所です。
田植えの時期には水田が水鏡の様になり、水平線をも連想させる様な素晴らしい景色に出会えます。
夜の満天の星も最高です。一度遊びに来てみてください。お待ちしています!
櫻井さん、清水さん、ご協力ありがとうございました。
次は遠西 区(とおにし く) へお伺いします!
※取材に際し、マスクを外しての撮影をお願いしておりますが、新型コロナウィルス感染対策を十分に講じた上で、取材に臨んでおります。