○茨城町農業次世代人材投資資金交付要綱

平成24年12月26日

要綱第47号

(趣旨)

第1条 この要綱は,次世代を担う農業者となることを志向する経営開始直後の新規就農者に対して経営開始型の農業次世代人材投資資金(以下「資金」という。)を交付することにより,新規就農者の就農意欲の喚起と就農後の定着を図るものとし,本事業の実施に当たっては,農業人材力強化総合支援事業実施要綱(平成24年4月6日付け23経営第3543号農林水産事務次官依命通知。以下「国の実施要綱」という。)及び茨城町補助金等交付規則(平成5年茨城町規則第33号。以下「規則」という。)に定めるもののほか,必要な事項を定めるものとする。

(交付対象者)

第2条 町長は,以下の要件を満たす者に対し,予算の範囲内で資金を交付する。

(1) 独立・自営就農時の年齢が,原則50歳未満であり,次世代を担う農業者となることについての強い意欲を有していること。

(2) 次に掲げる要件を満たす独立・自営就農であること。

 農地の所有権又は利用権(農地法第3条に基づく農業委員会の許可を受けたもの,同条第1項各号に該当するもの,都市農地の貸借の円滑化に関する法律第4条に基づく認定を受けたもの及び特定作業受委託契約を締結したものをいう。)を交付対象者が有していること。

 主要な農業機械・施設を交付対象者が所有し,又は借りていること。

 生産物や生産資材等を交付対象者の名義で出荷・取引すること。

 交付対象者の農産物等の売上げや経費の支出などの経営収支を交付対象者の名義の通帳及び帳簿で管理すること。

 交付対象者が農業経営に関する主宰権を有していること。

(3) 基盤強化法第14条の4第1項に規定する青年等就農計画の認定を受けた者であること。ただし,交付期間中に,同法第14条の5第2項に規定する認定の取消しを受けた場合及び同条第3項に規定する認定の効力を失った場合を除く。

(4) 青年等就農計画に農業次世代人材投資資金申請追加資料(別紙様式第1号)を添付したもの(以下「青年等就農計画等」という。)が次に掲げる要件に適合していること。

 農業経営を開始して5年後までに農業(農業生産のほか,農産物加工,直接販売,農家レストラン,農家民宿等関連事業を含む。)で生計が成り立つ計画であること。

 計画の達成が実現可能であると見込まれること。

(5) 経営の全部又は一部を継承する場合は,継承する農業経営に従事してから5年以内に継承して農業経営を開始し,かつ,交付期間中に,新規作目の導入,経営の多角化等経営発展に向けた取組を行い,新規参入者(土地や資金を独自に調達し,新たに農業経営を開始した者をいう。)と同等の経営リスクを負って経営を開始する青年等就農計画等であると町長に認められること。なお,一戸一法人(原則として世帯員のみで構成される法人)以外の農業法人を継承する場合は交付の対象外とする(なお,交付対象者が農業経営を法人化している場合は,(2)のア及びイの「交付対象者」を「交付対象者又は交付対象者が経営する法人」と,及びの「交付対象者」を「交付対象者が経営する法人」と読み替えるものとする。)

(6) 人・農地プラン(人・農地問題解決推進事業実施要綱別記1の人・農地プラン作成事業を利用せずに,同要綱別記1に準じて作成したものを含む。)に中心となる経営体として位置づけられ,又は位置づけられることが確実と見込まれること,あるいは農地中間管理機構から農地を借り受けていること(以下「人・農地プランに位置付けられた者等」という。)

(7) 次に掲げる条件に該当していること。

 原則として生活費の確保を目的とした国の他の事業による給付等を受けていないこと。

 農の雇用事業による助成金の交付を現に受けておらず,かつ過去に受けていないこと。

 経営継承・発展等支援事業実施要綱(令和3年3月26日付け2経営第2988号農林水産事務次官依命通知)別記1の経営継承・発展支援事業による補助金の交付を現に受けておらず,かつ過去に受けていないこと。」

(8) 園芸施設共済の引受対象となる施設を所有する場合は,当該施設について,気象災害等による被災に備えて,園芸施設共済,民間事業者が提供する保険又は施行業者による保証等に加入している,又は加入することが確実と見込まれること。

(9) 前年の世帯全体の所得が600万円以下(被災による資金の交付休止期間中の所得を除く。以下同じ。)であること。ただし,当該所得が600万円を超える場合であっても,生活費確保の観点から支援対象とすべき切実な事情があると認める場合に限り,交付を可能とする。

(10) 平成28年4月以降に農業経営を開始した者であること。ただし,経営開始4年目以降の者が青年等就農計画等の承認を申請する場合は,第17条の中間評価に準じて経営開始3年目の評価を受け,A評価の者であること。

(交付金額及び交付期間)

第3条 交付金額及び交付期間は以下の通りとし,予算の範囲内で資金を交付する。

(1) 交付金の額は,経営開始1年目から経営開始3年目までは交付期間1年につき1人あたり150万円,経営開始型4年目以降は交付期間1年につき1人あたり120万円を交付する。また,交付期間は最長5年間(経営開始後5年度目分まで)とする。

(2) 夫婦で農業経営を開始し,以下の要件を満たす場合は,交付期間1年につき夫婦合わせて(1)の額に1.5を乗じて得た額(1円未満は切捨て)を交付する。

 家族経営協定を締結しており,夫婦が共同経営者であることが規定されていること。

 主要な経営資産を夫婦で共に所有していること。

 夫婦共に人・農地プランに位置付けられた者等となること。

(3) 複数の青年就農者が農業法人を設立し,共同経営する場合は,当該青年就農者(当該農業法人及び青年就農者それぞれが人・農地プランに位置付けられた者等に限る。)に交付期間1年につきそれぞれ(1)の額を交付する。

なお,経営開始後5年以上経過している農業者が法人を経営する場合は,交付の対象外とする。

(青年等就農計画等の承認申請)

第4条 資金の交付を受けようとする者は,青年等就農計画等を作成し,町長に承認申請しなければならない。

2 前項の承認を受けた者は,青年等就農計画等を変更する場合は,計画の変更を申請する。ただし,追加の設備投資を要しない程度の経営面積の拡大や品目ごとの経営面積の増減等の軽微な変更の場合はこの限りでない。

(青年等就農計画等の承認)

第5条 町長は,資金の交付を受けようとする者から青年等就農計画等の承認申請があった場合には,青年等就農計画等の内容について審査し,審査の結果,第2条の要件を満たし,資金を交付して経営の開始及び定着を支援する必要があると認めた場合は,予算の範囲内で青年等就農計画等を承認し,審査の結果を申請した者に通知する。

2 なお,審査に当たっては,関係者で面接等の実施に努めるとともに,必要な書類等を追加で求めることができるものとする。

(資金の申請)

第6条 前条の承認を受けた者は,農業次世代人材投資資金(経営開始型)交付申請書(別紙様式第2号)を作成し,町長に資金の交付を申請する。交付の申請は半年分を単位として行うことを基本とし,原則として,申請する資金の対象期間の最初の日から1年以内に行うものとする。なお,交付主体の判断により,1年分の資金を一括で交付することができるものとする。

また,申請の対象は,令和2年4月以降の農業経営とする。

2 第1項の申請を行った者が,第4条の青年等就農計画の変更に伴い,給付申請の内容に変更が生じる場合は,変更を申請する。

第7条 交付対象者は,交付期間中,毎年7月末及び1月末までにその直前の6か月の就農状況報告(別紙様式第3号)を町長に提出しなければならない。

また,交付期間終了後5年間,毎年7月末及び1月末までにその直近6か月の作業日誌(別紙様式第3号―1)を町長に提出しなければならない。

なお,交付期間終了後5年間の間に農業経営を中止し,離農した場合は,離農届(別紙様式第4号)を提出しなければならない。

2 交付対象者は,交付期間内及び交付期間終了後5年間に氏名,居住地や電話番号等を変更した場合は,変更後1か月以内に住所等変更届(別紙様式第5号)を町長に提出しなければならない。

3 開始型交付対象者は,交付終了後の就農継続期間中にやむを得ない理由により就農を中断する場合は,中断後1か月以内までに町長に就農中断届(別紙様式第6号)を提出する。なお,就農中断期間は就農を中断した日から原則1年以内とし,就農を再開する場合は就農再開届(別紙様式第7号)を提出しなければならない。

(就農状況の確認)

第8条 就農状況報告を受けた町長は,サポートチームと協力し,県等の関係機関と協力し,資金を交付している期間,青年等就農計画等に即して計画的な就農ができているかどうか,以下の方法により実施状況を確認し,必要な場合は,サポートチームと連携して適切な助言及び指導を行う。就農状況報告の確認,助言及び指導は,就農状況確認チェックリスト(別紙様式第8号)を用いて,交付対象者の状況に応じた効果的な方法で実施する。

(1) 交付対象者への面談

 青年等就農計画等達成に向けた取組状況

(2) 圃場確認

 耕作すべき農地が遊休化されていないか

 農作物を適切に生産しているか

(3) 書類確認

 作業日誌

 帳簿

(資金の中止の届出)

第9条 資金の交付を受けた者は,資金の受給を中止する場合は町長に中止届(別紙様式第9号)を提出しなければならない。

(資金の停止)

第10条 町長は次に掲げる事項に該当する場合は資金の交付を停止する。

(1) 第2条の要件を満たさなくなった場合

(2) 農業経営を中止した場合

(3) 農業経営を休止した場合

(4) 第7条の報告を行わなかった場合

(5) 第8条の就農状況の現地確認等により,適切な農業経営を行っていないと町長が判断した場合(例:青年等就農計画等の達成に必要な経営資産を縮小した場合,耕作すべき農地を遊休化した場合,農作物を適切に生産していない場合,農業生産等の従事日数が一定(年間150日かつ年間1,200時間)未満である場合,町長から改善指導を受けたにもかかわらず,改善に向けた取組を行わない場合など。)

(6) 国の実施要綱第11の3に定める国が実施する報告の徴収又は立入調査に協力しない場合

(7) 第17条の中間評価によりB評価相当と判断された場合

(8) 交付対象者の前年の世帯全体の所得が600万円以上であった場合(その後,世帯全体の所得が600万円を下回った場合は,翌年から交付を再開することができる。)ただし,当該所得が600万円を超える場合であっても,生活費の確保の観点から支援対象とすべき切実な事情があると認める場合に限り,交付を可能とする。

(交付の休止届及び再開届)

第11条 交付対象者は,病気などのやむを得ない理由により就農を休止する場合は町長に休止届(別紙様式第10号)を提出しなければならない。なお,休止期間は原則1年以内とする。

2 前項の休止届を提出した交付対象者が就農を再開する場合は経営再開届(別紙様式第11号)を提出しなければならない。

3 開始型交付対象者が妊娠・出産又は災害により就農を休止する場合は1度の妊娠・出産又は災害につき最長3年の休止期間を設けることができる。また,その休止期間と同期間,交付期間を延長することができるものとし,2の経営再開届と合わせて第6条の2の手続に準じて青年等就農計画等の交付期間の変更を申請する。ただし,第3条(2)に規定する夫婦で農業経営を行う妻が妊娠・出産により就農を休止する場合を除く。

(交付の休止及び再開)

第12条 町長は交付対象者から休止届の提出があり,やむを得ないと認められる場合は,資金の交付を休止する。なお,やむを得ないと認められない場合は資金の交付を中止する。

2 町長は交付対象者から経営再開届の提出があり,適切に農業経営を行うことができると認められる場合は,資金の交付を再開する。

(資金の返還)

第13条 次に掲げる要件に該当するときは交付対象者は資金を返還しなければならない。ただし,(1)又は(4)に該当するときであっては,病気や災害等のやむを得ない事情として町が認めたときはこの限りでない。

(1) 第10条(1)から(6)に掲げる事項に該当した時点が既に交付した資金の対象期間中であるときであっては,残りの対象期間の月数分(当該事項に該当した月を含む。)の資金を月単位で返還する。

(2) 虚偽の申請等を行ったときは資金の全額を返還する。

(3) 経営開始型の交付期間(休止等,実際に交付を受けなかった期間を除く。)と同期間,同程度の営農を継続しなかった場合にあっては,交付済みの資金の総額に,営農を継続しなかった期間(月単位)を交付期間(月単位)で除した値を乗じた額を返還する。ただし,第17条の中間評価によりB評価相当とされた者を除く。

(返還免除の申請)

第14条 交付対象者は,前条の病気や災害等のやむを得ない事情に該当する場合は返還免除申請書(別紙様式第12号)を町長に提出しなければならない。

(返還免除)

第15条 町長は交付対象者から提出された返還免除申請書の申請内容が前条のやむを得ない事情として妥当と認められる場合は資金の返還を免除することができる。

(サポート体制の整備)

第16条 町長は,平成29年度以降の新規交付対象者の「経営・技術」,「営農資金」,「農地」の各課題に対応できるよう,県央農林事務所経営・普及部門,農業協同組合,株式会社日本政策金融公庫等金融機関,農業委員会等の関係機関に所属する者及び指導農業士等の関係者で構成するサポート体制を構築するものとする。また,同体制の中から,交付対象者ごとに「経営・技術」,「営農資金」,「農地」のそれぞれ専属の担当者(サポートチーム)を選任し,交付対象者の上記各課題の相談先を明確にするものとする。令和3年度以降に採択された交付対象者のサポートチームについては,新規就農者の農業経営,地域生活等の諸課題に対して適切な助言及び指導が可能な農業者を参画させることを必須とする。当該農業者は,交付対象者の農業経営,地域生活等に関する相談に乗り,必要に応じて助言及び指導を行う。交付対象者が早期に経営を安定・発展させ,地域に密着していけるよう,サポート体制の関係者は,青年等就農計画等作成への助言及び指導,青年等就農計画等の承認に係る審査への参加について行い,サポートチームは,就農状況の確認,助言及び指導,第17条の中間評価への参加,中間評価の結果において,令和2年度以前に採択された交付対象者についてはB評価の者,令和3年度以降に採択された交付対象者についてはA評価の者のうち重点指導が必要な者であると判断された者に対する重点指導について行う。

(交付対象者の中間評価)

第17条 町長は交付対象者の交付期間3年目が終了した時点で,当該交付対象者の中間評価を実施する。

(1) 町長は,前条のサポートチーム,県央農林事務所経営・普及部門等の関係機関や指導農業士等の関係者で構成する評価会を設置する。

(2) 町長は,農業経営基盤強化促進基本構想の考え方や青年等就農計画等の審査の観点等を参考に評価項目,評価基準を設定し,就農状況報告や決算書等の関係書類,現地確認の状況等も参考にしながら,原則として面接により実施し,(3)の評価区分のうち該当するものに決定する。

(3) 評価区分は,原則としてA(順調),B(順調ではない),の2段階とする。

(4) 町長は,評価結果を受け,A評価の交付対象者については,引き続き交付を継続する。なお,A評価の交付対象者のうち希望する者については,経営発展支援金を交付する。また,A評価の者のうち,農業所得目標の達成に向けて重点指導が必要な者であると評価会で判断された者については,サポートチームが中心となって重点指導を行う。B評価の者については,資金の交付を中止する。

(交付情報等の登録)

第18条 町長は交付申請書等の提出があった場合,青年就農給付金対象者データベース(以下「データベース」という。)に交付情報等を速やかに登録するものとする。

(交付対象者情報の共有)

第19条 町長は交付対象者の資金の交付情報等を集約し,必要に応じて,本事業に関わる関係機関の間で当該情報を共有する。また,関係機関は交付対象者の情報を共有することにより,交付対象者が定着し,地域の中心となる農業経営者となっていくまで,より丁寧なフォローアップに活用するとともに,交付状況の確認,重複や虚偽申請の確認のために利用するものとする。

(補則)

第20条 この要綱に定めるもののほか,必要な事項は,別に定める。

附 則

1 この要綱は,平成24年12月26日から施行し,平成24年10月1日以降の給付分について適用する。

2 平成24年度分の給付金の支給額は,第3条の規定にかかわらず同条に規定する支給額の半額を上限とする。

(失効日)

3 この要綱は,令和4年3月31日(以下「失効日」という。)に限り,その効力を失う。ただし,失効日以前に第5条の規定により承認を受けた交付対象者で第3条に定める交付期間及び第7条に定める就農状況報告の期間が終了するまで,失効日後もなおその効力を有する。

附 則(平成25年要綱第49号)

この要綱は,平成25年7月31日から施行し,平成25年4月1日から適用する。

附 則(平成26年要綱第38号の2)

この要綱は,公布の日から施行し,平成26年4月1日から適用する。

附 則(平成27年要綱第19号)

この要綱は,公布の日から施行し,平成27年2月3日から適用する。ただし,施行日までに申請のあったものについては,なお従前の例によるものとする。

附 則(平成29年要綱第38号)

1 この要綱は,公布の日から施行し,平成29年4月1日から適用する。

2 平成27年2月3日付け26経営第2802号による改正前の新規就農・経営継承総合支援事業実施要綱の別記1の規定に基づき給付を受けている者が,改正後の別記1の第5の2(2)アに規定する交付金額変動の仕組みによる交付を希望する場合は,改正後の同要綱の同規定の適用を受けるものとする。

附 則(平成30年要綱第66号)

この要綱は,公布の日から施行する。

附 則(令和2年要綱第15号)

この要綱は,公布の日から施行する。

附 則(令和3年要綱第43号)

この要綱は,公布の日から施行し,改正後の茨城町農業次世代人材投資資金交付要綱は,令和3年4月1日から適用する。

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茨城町農業次世代人材投資資金交付要綱

平成24年12月26日 要綱第47号

(令和4年8月31日施行)